ハッピーな人々の秘密
2017/10/12
ハッピーな人々の秘密 | Rick Foster, Greg Hicks
もっと積極的に、自分の意志で自分を幸せにしていくために
読む前までうさん臭いタイトルだなと思っていました。ハッピーという言葉の響きがまず怪しいと。
「どんな人でも幸せになれる9つの選択」というサブタイトルも「眠りながら巨富を得る」「あなたも楽して金持ちに」のような簡単・楽ちん・お手軽ですよ風な匂いを感じてつい斜め方向から疑いの目で見てしまう。人は汗水垂らして頑張らなければいけない、努力は報われなければならない、と頭のどこかで思ってしまう自分がいるのです。(これも、単なる思い込みの一つでもあるけれど)
さらに脱線するけれど、辛い時にマーフィーの本に心底救われた私はそういう「楽して金持ち」「自分さえ良ければ」的タイトルがマーフィーの本にもよく採用されているのは悲しいと思っています。
ハッピーな人々の秘密の話に戻ります。
なんとなく怪しいと思いつつも、アマゾンのレビューを読んだら気になったので図書館で借りて読んでみたらこれが意外に良かったのです。(前置き長
ハッピーな人にはある共通の特徴があった
この本は著者の主観のみで書かれている本では無く、ありとあらゆる職業や年収の人に直接会って調査した結果がベースとなっています。
◎「彼らの幸せの基盤とは何だろう」
◎「なぜそういう生き方が出来るのか」
◎「何か特別なことをしているのだろうか」
そんな疑問から調査を開始した結果、ハッピーな人にはある共通の特徴があったといいます。それがサブタイトルにある「9つの選択」。その9つの選択を実践している多種多様な「ハッピーな人」の話を物語のように交えたり、たまに読み手に○○リストを書こう、など課題も混ぜつつ本は進みます。
「道は開ける」のような客観性を持ち、「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」のようなセルフコーチング的な要素も持っている本だと思いました。
半分空だけど半分は満たされている
ここでいう「ハッピー」とはお金がある暮らしでも、人間関係や場所など個人的な環境でも無いのです。こう読むとありきたりな本に思えるかもしれないですが、ちょっと違う印象でした。
例えば「コップに半分水が入っているのを見てどう思いますか」という質問に「あと半分もある」答えるのが良いとされるような「幸せとはあなたの考え方一つだ」的な、読んでも今一つピンとこない、手ごたえの無い本では無かったのです。
この本のハッピーな人は「半分空だけど半分は満たされている」と答えると言います。
ちょっと考え方を変えたらどう?というだけじゃなく、もっと積極的に、自分の意志で自分を幸せにしていく、という内容です。なのに文体はとても柔らかく、押し付けがましさは一切感じないのも良かったです。(価値観を押し付けられている、と感じるのが一番苦痛です。。)
積極的自己分解→構築をしていたつもり?の私にとってはちょっとだけ一緒に寄り添って歩いてくれるような・・決しておんぶじゃなく、軽く手をとって私が行きたい方にさりげなく誘導してくれるような、とてもやさしく、良い影響をくれる本でした。手元に置いておき、普段もちらちら読みたいと思ったので買いました。